【小説】コンビニ人間「芥川賞受賞作」感想

「コンビニ人間」を読みました。

芥川賞受賞作で、有名な作品かと思います。ページ数も133ページで文体も読みやすく、あっという間に読み終わりました。

自分は普段ほとんどコンビニに行かないので、そこまでコンビニについて考えることもないのですが(誰でもそうかもしれない笑)この作品を読み終えると、コンビニの見方が少し変わったかも…?

タイトル:コンビニ人間
著者:村田沙耶香
発表:文藝春秋より2016年7月27日刊行
出版社:文春文庫

あらすじ
「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作

36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。

「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。

ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。

この作品を通して、本当に自分がしたい生き方ってどんな生き方なのか、その生き方を貫くことは自分にとって良いことなのか、自分にとって良い生き方を選択すべきなのか、そもそも生き方を選択できるのか、ということを考えさせられました。

今のご時世、「普通」であることがダメで、特殊性が称賛されがちな風潮があるように感じます。好きに生きれて良いね、みたいな羨望と嘲りが混じった目で見られがちというか。

世間に半ば強制される生き方というものも、それを甘んじて受け入れることができる人間というのはそれだけで、それができない人間からすれば幸せなのではないかと思いました。

人間、生き方をそう簡単に自分で決められるものではない、そう感じさせられる作品でした。

どう生きていくかと、生き方に悩んでいる人には毒にもなるし薬にもなる作品だと思います。


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